「かわいー!!」

店の中に入ると私好みの雑貨が並んでいた。
藍華や紫希も店の中を見て可愛い可愛いと連呼している。
しばらく店の中を見ていると
藍華と紫希がもう会計をすませてこちらに向かっていた。

「朱嘉は何買うの?」

ずっと何を買おうか迷っている私に藍華が聞いてきた。

「んー・・・あ、これ可愛い・・・」

私は近くにあった(見落としていた)マグカップを手に取った。
黒をベースに白のシャンデリアが描かれているマグカップだ。

「ほんとだ。可愛いねこれ」

藍華もマグカップを見て感想を言った。
紫希もうんうん。と笑顔でうなずいている。

「じゃぁこれ買ってくるから外で待っててよ。すぐ終わるからさ。」

私はどうせすぐに外に出るのだから先に出ておいてもらおうと、二人に言った。

「うん。わかった。じゃぁ出とくね。」

藍華と紫希はそういって店から出て行った。

「お会計865円となります。
・・865円調度お預かりいたします。
・・・有難うございました。」

店員からマグカップを受け取り、
店から出ようとするとなにやら外が騒がしいことに気づいた。





店の外に出てみると藍華と紫希がガラの悪い男ども3人に絡まれていた。

「ちょっとぐらいいーじゃん。おれらと遊ぼーよ。」

「離してよ!これから友達と遊ぶんだから。」

藍華が綺麗な眉をひそめて、
大柄(筋肉マッチョですっごいキモイ)なおっさん顔の男にからまてれいた。
紫希はこれまた不細工で藍華に絡んでる馬鹿よりは
若く見える男に腕をつかまれ必死で逃げようとしていた。