「ああ。悪いな。じゃぁ行くか。ほら山梨。行くぞ。」

「はぁい。」

 紫希もしぶしぶ石ちゃんについていく。

「あ。朱嘉、どうする?ドルチェ行くの。また今度にする?」

藍華はそういって私を見た。
そこにはできれば待っていてほしいな。という思いが入っていた。


・・・まぁ早く帰っても意味無いしな・・・。


「ううん。待ってるよ。」

「「ほんと?」」

藍華と紫希の顔がパァ。っと明るくなった。

「うん。どうせ帰っても暇だし。
それにおいしいカフェに案内してくれるんでしょう?
それなら今日中のほうが私としても嬉しいし。」

二人ともなんだか案内したそうだし?

「ほんとにいい?・・・ごめんね。じゃぁ私早く終わらせてくる。」

藍華はそういうとダッシュで職員室に向かった。

「んじゃあたしも早く行って、みさっきーの小言聞いてくる!!」

紫希もそういって走って職員室に向かう。

・・・みさっきーって・・・

あ、私どこで待とうかな。職員室はなんかいやだし・・・


私は走っていく二人を見守りながらそんなことを考えていた。


・・・そうだ。


「先生。」

「ん?」

「先生も職員室に行くんですよね。
だったらあの二人に、私は図書室にいる。って伝えてくれませんか?」

私はいつの間にか隣にいた石ちゃんに言った。

「わかった。言っとくよ。図書室の場所は知ってるのか?」

石ちゃんは私を見下ろしながら聞いた。


・・・なんか背が小さいのを強調されてるようで嫌だな・・・


「はい。朝ちょっと見てきましたんで。」

「そっか。じゃ、いいな。」

「はい。・・・さようなら。」

「おう。」

私は頭を下げるとわたり廊下に向かって歩いていった。