勝手に片付けもしちゃったし…、
勝手に台所を借りて我が物顔で料理まで作ってしまった。
もしかしたら勝手に部屋触られるの、嫌だった?
私ったら、そんなこと微塵も考えないで、
一人で浮かれて、
勝手に喜ぶセンセイを想像して、
…なにやってんだろ。
目の前には勝手に借りたチェックのスリッパを履いている自分の足。
…ほんとに、何やってんだろ。
そう思うと、少し涙が出てきそうだった。
でもその時、急に強い力に引かれて、気がついたら私はセンセイの腕の中にいた。
「…センセイ。」
あまりの強い力に、思わず無理やりセンセイの胸から顔をあげて、センセイを見返す。
「…センセイ?」


