…………
「もう、参ったよ」
懐かしそうにセンセイが微笑む。
「あの時からもう僕はゆな君にかなわない。」
単純な事なのに、忘れていた。それを君はポンポン手玉にとるように並べてくれて…、一瞬超能力者かと思ったよ。
そうくつくつ笑うと、センセイは飲み干したコップを机に置く。
「おいで。」
ベッドに腰掛けたまま、センセイは軽く腕を広げる。
へっ、と軽く声が出てしまったけど、私はどぎまぎしながら、失礼しまーす…とセンセイの膝の間に腰掛けた。
そのまま背中からすっぽり抱き締められる。
…センセイって私の事抱き枕か何かと勘違いしていないだろうか。
「あの、センセイ…」
「ん?」
センセイが安心しきった声で軽く答える。
「言いにくいんですが、その、私そのことよく覚えてなくて…」
「ああ知ってるよ。」
センセイはまた懐かしそうに笑う。


