状況を把握するのに私は間抜けな面してしばらくニコニコ微笑むセンセイを見つめていた。
あ。
途端に全身から湯気が立ち込める。
耳と首の後ろが熱い。
ふかふかのベッド。
白い壁。
センセイの瞳。
男の人の白い首。
肌を滑る髪。
布団が擦れる音。
暖かな体温。
センセイの腕。
大きな手。
「~っ~っっ~~っっ!離~し~て~っっ!!」
こっちは無我夢中。
早くここから抜け出さないと気がおかしくなる。
がむしゃらにベッドの上で暴れる私を涼しい顔して押さえつけ、
「だめ。逃がさない。」
「っ!」
そんな言葉をワザと耳元で囁く悪魔。


