「…セっンセイ!」
「なに?」
「いつから…っ?!」
…いつから起きてたんですか?!
事によっては私はダッシュでこの家を飛び出さなければならないんですが?!
「え、気が付いたらゆな君が隣にいるんだもん。こっちがびっくりだよ?」
何をそんなに驚いてるの?とクスクス笑う。全部分かってるような顔をして。
ふとセンセイは急に何かを考え込むような顔をして、低く唸りながら呟いた。
「うーん、遠いな。」
何が?
そうが聞こえるか聞こえないかのところで掴まれた腕をそのままグイッと引っ張り上げられていた。
ドサッ
「うん、よく見える。」
そうニッコリ微笑む口元は驚くほどアップで。
腰に回された手がやけに熱くて。


