*写真屋の恋*



なんでセンセイを好きになったんだろ?


やっぱり綺麗な顔してるから?

素敵な写真をとるから?


笑顔が可愛いから?


仕事に真っ直ぐだから?


みんなに尊敬されてるから?


…なんか良く分かんないや。






ホント、なんで好きになっちゃったんだろう。




そんな事をつらつら思いながら、また、じっとセンセイの睫毛を見つめる。



…気が付いたら、陶器のような肌に吸い寄せられるように手が伸びていた。


視野に自分の手が入っているのにびっくりして、動きを止める。


「(…触っちゃおうかな。)」

変態か!


ま、でも、ちょっとならいい、よね?


いやいやいや、やめとこうよ私!



心の葛藤と比例するように中途半端に浮いた腕が上下に震える。