*写真屋の恋*

私はごちゃごちゃした足元を縫うように進み、そっと扉を開けた。


「…センセイ?」


寝室に一歩足を踏み入れると、ふわっとセンセイの匂いがして。

ベッドに書類をバサッと落としながら寝息を立てるセンセイがいた。


あーあ、無理やり仕事しながらやっぱり疲れてねちゃったのか。

端正な横顔をくたりとさせながら、少し眉間にシワを寄せて。

あーあハイネックで寝てる。絶対肩凝るよ。


私はそっと近付き、書類を拾った。


トントンと机の上に置き、センセイの隣に膝を付いて顔を覗き込む。…少しドキドキする。




…本当に色白いなぁ。お人形みたい。髪サラサラー。鼻の形ホント綺麗だなぁ。あ、こめかみにほくろ発見。


こうやってみてると、私ってホント面食いだなぁって思う。