*写真屋の恋*





しばらくたってもセンセイはセンセイのままだった。



朝一、机に座ったセンセイが思い出したように目をキラキラさせる。


「ゆーな君♪」


「…はいはい。これですよね?下の自動販売機の新商品。」


めんどくさげにセンセイの机にコトンと缶を置く。

『冷たいジャガポタージュ・ゼリー入り』と印刷されたアルミがキラリと光る。果たして飲める代物なのか。


「!ゆな君さすが!」


「いえ。」


流石に毎回新商品買いにパシられたら、体が覚えてる。



センセイはセンセイのままだ。


…むしろアレから機嫌が良いぐらい。


そして。



「センセーイ、これの仕上がり確認お願いします。」



私も、“私のままのふり”が板についてきた。