たべちゃいたいほど、恋してる。






漸く優衣の手から力が抜けた頃。


夜は更に深く染まり、辺りには人通りも殆ど無くなってきていた。


まだ鼻を啜ってはいるものの涙はおさまってきた優衣。
その体はくたりと龍之介にもたれかかっている。



そんな体勢に優衣の涙以上に気になるものが出来てしまった龍之介。




(ほ、頬が…胸板に、当たってる…!)




体重がかかっているだけに、ふに…と龍之介の胸板で潰れている優衣の頬。




(さ わ り た い)




衝動と理性の間で揺れていた龍之介だが、少しだけなら…と優衣の頬に手を伸ばした。




(胸とかじゃねぇし…セクハラじゃねぇ、よな…?)




そっと人差し指の裏で柔らかそうな肌を撫でてみる。