その日の夜。
結局学校に来なかった龍之介の代わりに優衣を無事家に送り届けた健(夏希は委員会)。
特別何事もなかったと安心していた彼は、風呂上がりに自分の携帯電話のランプが光っているのを見つけた。
チカチカと光っているその色からしてどうやらメールが届いているらしい。
大方相手の予想がついている健は、ガシガシと乱雑にタオルで髪の毛を拭きながら、ゆったりとしたスピードで閉じていた携帯を開く。
画面を見れば新着メール二通の知らせ。
先に届いたであろう一通を開けば、相手は予想通り龍之介で。
一瞬内容を見るのを躊躇った健だったが、さすがに無視するのは良心が痛んだのでとりあえず一通り内容に目を通した。
その瞬間、読んだことを後悔したわけだが。