それからも何度か絡まれ、お陰でいらぬ謹慎をくらうことになった龍之介。


出来ればもう二度と会いたくなかった相手である。




(うわー…最悪。なんでこの辺にいんだよ。お前の学校駅二つ向こうじゃねぇか。しかも名前とか全然興味ねぇし)




そうなのだ。

この翔平と名乗る男の通う紅和第一南は桐花の最寄り駅からは幾分離れた場所にあるわけで。


今まで近場で姿を見たことはないため、この近辺に住んでいるとは思えない。


だからこそ油断していたわけでもあるのだが。




「…あー…その、悪かったな。ぶつかって」




どういうわけか彼に目の敵にされている龍之介。

しかしその理由は未だによくわからない。