(龍くんが…龍くんが更に格好良くなった…!!)
優衣の(特殊すぎる乙女フィルターのかかった)目には龍之介が昨日よりも断然キラキラとした王子様のように見えて。
意地悪そうに口の端を上げてみせる龍之介独特の笑い方も、色っぽくしか感じられない。
まるで新しい絵の具で色をつけ直したような世界に優衣は目を見張る。
「とりあえず飯食ったら優衣ん家行くぞ。制服ねぇだろ?」
その言葉に机の上にあるカレンダーを見れば今日は月曜日。
普通の平日だ。
(なっちゃんに連絡しなきゃ!)
どうしよう〜と完全にフリーズした優衣をそのままに、布団から起き上がりさっさと備え付けのクローゼットから自分の制服を取り出す龍之介。


