たべちゃいたいほど、恋してる。





すると



ギュウゥッ




「うにゃ!?」




突然背中から大きな温もりに包まれた優衣の体。


首の前で動きを封じるように交差した筋肉質な腕と、耳元で感じる息遣いに龍之介に抱き締められているのだと理解する。




「っ…ほんと、お前は…」




耳の真横で紡がれる龍之介のたっぷりと色気を含んだ低い声。


囁かれた声色に思わず背中が揺れ、腰から力が抜けそうになる。

そして体の内側から沸き上がってくる名前のわからない感覚。



そんな優衣の背中を更に強く抱き締めた龍之介は、優衣の耳元で言葉を続けた。




「可愛いことばっか言ってんな。喰っちまうぞ」




小さな笑い声とともに聞こえた言葉。