たべちゃいたいほど、恋してる。





そんな彼女の美しさに魅入っている優衣とは対照的に、龍之介はその顔を見るや心底嫌そうに顔を歪めた。




(だ、誰なんだろこの美人さん…お母さん?…にしては若いよね。え、じゃあ龍くんの彼女とか…!?…あれ?そしたら私は…?)




緊張のせいか、いつも以上にうまく回らない優衣の思考。

もちろん龍之介の嫌そうな顔も見えていない。

一度後ろ向きになった思考は考えれば考えるほど、どんどんマイナスの方向へと進んでいって。


じわじわと今にも浮かんできそうな涙に、優衣は思わず顔を隠すように俯いた。




「…あんた、この私に向かってお前とは何様のつも…………あれ?その子誰?」