空がうっすらと茜色に染まり始めてきた頃。

二人は肩を並べ、しっかりと手を繋いだまま龍之介の自宅までの道程を歩いていた。


繋いでいないほうの龍之介の手には、途中立ち寄ったコンビニで買った飲み物やお菓子が入っている買い物袋。




「龍くん、重くない?」


「こんくらい何ともねぇよ。つーか…あそこの店員、すっげぇ俺らのこと見てたな」




二人が立ち寄ったのは、初めて龍之介が泣いている優衣を見つけたあのコンビニで。


店内に入るや、レジに立っていた店員にじろじろと視線を向けられた優衣と龍之介。


もしかして覚えられているのだろうか、という何とも気まずい考えが二人の頭をった。

万が一覚えられていた場合、龍之介は完全なる悪者である。