たべちゃいたいほど、恋してる。





「か…えって…ヒック…帰って、くる…?」




不安そうに声と肩を震わせる優衣に"当たり前だろ"と眉を寄せて笑いかけると龍之介は丁寧に手のひらで優衣の頬を伝う涙を拭う。




「優衣一人残してどっか消えたりしねぇから。だからちょっとの間、いい子で待ってろよ?」




小さな子どもに言い聞かせるような口振り。

その台詞にコクコクと必死で頷く優衣の頭をもう一度そっと撫でてから、龍之介はベンチから少し行ったところにある売店に向かい走りだした。



優衣は我慢しては浮かび上がる涙を服の裾をゴシゴシと拭きながら言われた通り大人しくベンチに座って龍之介を待っている。


その様子はさながら主人の帰りを待つ忠犬のようだ。