「……おい優衣、大丈夫か?お前…顔色悪いぜ?」




メリーゴーランドを降りた後、しばし呆然とその場に立ち尽くしていた優衣。


しかし、あれは見間違いだったのだ。


無理矢理そう自分に言い聞かせ、龍之介の手を引くようにして遊園地巡りを再開していた。


そのままいくつかのアトラクションを堪能しているうちに胸のもやもやはすっかり消えたと思っていたのだが、どうやらそうではなかったらしい。


四つ目のアトラクションを楽しんだ後、突然立ち止まった龍之介は訝しげに顔を顰め優衣に問い掛けた。




「あの馬降りたときから変だぞ、お前。何かあったのか?」




優衣の両頬に手を添え真剣な眼差しで優衣を見つめる龍之介。