漸く着替え終わった優衣を引きつれ四人は体育館を目指す。


その道程、最初は"体育の先生はセクハラだ"とか"何で男子はバスケなのに女子はバドミントンなんだ"などと言い合いながら歩いていた四人だったが、やはり花盛りの女子高生。


いつしか話題は恋愛話へと発展していった。




「でもさぁ…意外だったよね!うーちゃんと大上くんが付き合うなんて。あたし大上くんって井上さんが好きなんだと思ってた!」




まず勢い良く口を開いたのは凛子で。

その言葉に他の三人も、そういえば…と小さく首を振っている。




(……?)




そんななか、一人聞き慣れないその名前に不思議そうな表情で三人を見上げる優衣。




「あれ、うーちゃん知らない?国際科の井上春奈」