「じゃあ今から俺の彼女な」
ポンポンと頭を撫でると龍之介はくるっと優衣の体を反転させ、後向きに膝の間へ座らせる。
腰に手が回され完全にホールドされた優衣はまったく身動きがとれない。
「私が、彼女…?じゃあ…大上くんは…彼氏…?」
「そういうことだな」
優衣の言葉を肯定し、栗色の柔らかな髪を撫でる龍之介。
そのまま耳や首筋を指で丁寧になぞる。
「はぅ…やっ…くすぐったいよ〜」
「お前、本当どこもかしこも小っさいな」
身を捻りながら優衣は恥ずかしそうにはにかんだ。
(大上くん…彼氏なんだって!)
嬉しいような恥ずかしいような事実が何だかくすぐったくて。
もっと龍之介の顔が見たくなって。


