必死に妄想の中の龍之介と戦いながら、優衣は膝に顔を埋め小さく身を縮める。 「おーがみく、の馬鹿ぁ…な、で、そんなこ…言う、の…?」 「俺が何?」 脳内で話し掛けるなと言ってくる龍之介に優衣が泣きながら抗議していると、その声にリンクする声が非常階段の下の方から聞こえてきた。 (…あぁ…あれだ。ついに妄想が耳にまで届いちゃったんだ。何て言うんだっけ…?幻聴?) 聞こえてきた声を幻聴だと結論づけた優衣は、顔を上げることなく再び体を小さくしていく。 すると グイッ 「おいこら、無視すんな」