付近まで行くと
女性の
すすり泣く声がする。
気になり家の中を
覗こうとすると
再びノイズが
私の視界を遮る。
ガー!!
また別な場所の様だが
辺り1面、ノイズで
遮られどこにいるのか
特定が出来ない。
そんな中
子供の声が
ノイズに混じりながら
聞こえてくる。
「お母さん!!お父さん!!」
時々
ノイズと混じりながら
乱れた画像が
目に焼き付いてくる。
色んな小さな子供が 断末魔にも似た
泣き叫ぶ映像が
一気に入って来る。
「ヤダよー!!」
「おかあさん!!おかあさん!!なんで!?答えてよ!!」
「いらないから!!ちゃんと言う事、聞くから!!!」
男の子・・・
女の子・・・
様々な泣きじゃくる
子供の声と顔が
飛び込む。
私は思わず叫ぶ!!
「うわぁぁぁぁ!!」
冷静さを失い叫んだ。
気がつくと
空気の音すら
聞こえない
暗闇に
取り囲まれていた。
右・・・
左・・・
見てみるが
暗闇、意外
何も見えない。
その場で
呆然と立っていると
先程まで
誰もいなかった所に
独りで立っている
男の子に気付く。
男の子は私に
ゆっくりと近づき
その場に座り込み
両手で涙を拭きながら
ボロボロと泣いた。