私は仰向けになり
天井をみる。
木目が見える。
木目が
だんだんと掠れて見え
睡魔に襲われる。
気が付くと
私は見覚えのある場所に立っていた。
この家から見た景色に
見えるが
この家が
なぜか無い。
私は焦りながら
家を探す。
家ばかりか妻も娘の姿も見当たらない
何とも言えない不安を
抱えながら探していると服はボロボロ
髪の毛は乱れ
疲れきった女性と
白い半袖シャツの
坊主頭の男の子が
手を繋ぎ歩いてくるのが見えた。
私は二人に声をかける
「あのぉ・・・」
目の前で
話しかけているのに
素通りをされる
過ぎ去る女性と男の子が小さくなって行く２人を見ていると
私の目の前に
テレビの
ノイズの様なものが
ガー！！と音を
立てながら
私の視界を遮る。
気が付くと別の場所だ。今時珍しい
木の電信柱がある。
電信柱からは
黒いタールが
ベットリと付いている。それと車が一台
通れそうな道。
夕暮れだろうか・・・
景色 全体が
オレンジに
染まっている。
遠くの方で
子供の歌が聞こえる。
「勝って嬉しい、はないちもんめ 負けて悔しい はないちもんめ・・・」子供の歌の方へと
トボトボと歩く私。