「ごめんね。心配かけて……。ありがとう。いつも、守ってくれて……」
「俺は、何にもしてねぇよ! 俺は、いつも、間に合わない! 気づいた時には、香織はボロボロだ……。なのに、いつも、慰められてるのは俺で…香織に何も言ってやれなくて… そんなおれが憎くて、いつも、自分の事、責めてた! なのに、何にもかわんなくて……」
「もう、いいよ」
私は微笑みながら言った。
「大輝、それは、全部思い込みだよ。私は、大輝に助けられてばっかり。いつも、ちゃんと、助けに来てくれるじゃない」
「でも、間に合ってない! それじゃ、意味ない!!」
「そんな事ない! 大輝は私がボロボロになる前に、言葉で私を助けてくれるじゃない! 私は凄く嬉しいよ! 温かくなるんだよ! だから、自分の事を責めたりしないで。私が、悲しくなるわ……」