華鈴の部屋の前に着いた。
「ねぇ? ホントに入らなきゃダメ?」
「ダメですよ! 逃げてはいけません!」
陸斗が扉を開けながらそう言った。

扉が開くと華鈴がこちらを向いて言った。
「何しにきたの?」
そう言ってきた声は怖かった。
私はそれを聞きながら部屋の中をのぞくと大輝がベットに、眠っていた。
苦しそうな顔で……。
「華鈴! 大輝に何したの!!」
私は低い声で言った。
「ウフフ! ちょっと遊んでやったのよ! 貴女に懐いちゃったみたいだから!」
楽しそうな声だった。
「何ですって! 何様のつもり!!」
「私はボスよ? 香織がどうこう言えることじゃないわ!!」
「……最悪ね……。もう、我慢ならないわ! いくらボスで友達でも、もう知らないわ!!!」

本当にもう知らないわ。

死んだって知らないわ。

私のせいじゃないもの。

悪いのは華鈴だわ。

「今のはどういう意味かしら?」
華鈴が聞いてきた。
私はこう答えわ。


「殺しちゃうってことよ!!!」