「まあまあそんなこと言わないで、夏休みはもうすぐだよ」
このまま気張って学校に通い続ければすぐに休みか。
うわあ……。
「暑いの嫌い」
「何で?」
「布団に入っていると暑いから」
「?布団から出ればいいじゃないですか」
リンが正論を言う。
だがな。
「休日の午前中ってのは、寝て過ごさないといけない」
「二度寝はよくないですよ」
そう言われても、自然と足が布団に向かってしまうのだ。
「それだから授業中寝てしまうんですよ」
「別に授業中は寝ていいだろ」
「よくないけどね」
うむ……オレには理解者が少ないのか。
「大体、寝ていたらいろいろ問題になりますよ」
「……たとえば?」
「提出課題を忘れます」
うん、よく忘れる。
「テスト範囲がわかりません」
藤沢に聞く。
「その結果赤点取って、追試を受けなくちゃいけません」
よく受ける。
「でも追試の日時を聞き忘れます」
藤沢は追試受けないからなあ……憶えてないんだよ。
「どうですか?授業中起きている気になったでしょう?」
「……出席してるだけマシ」
「そんな考え方じゃだめです」



