他の短冊は受け狙いのものばかりだった。
この部活は真面目に不真面目なことをするな。
「”Con Dome”が存続しますように……ってもう関係ないよな、これ」
オレの書いた短冊の、
「明日天気になあれ」
その言葉もたくさんの短冊に埋もれてしまった。
飾り付けが終わった。
厚紙をたくさん垂らした笹は、こんなの自然界にいたら怖い見た目になっていた。
たとえるならモップ。
モップにいつもよりたくさんの毛がくっついているんだ。
どうだ、気持ち悪いだろう。
……それは置いておく。
とりあえず、
「七夕って他に何するんだ?」
「うむ、――知らん」
素晴らしくわかりやすい答えだ。
これから特にすることもないんだな。
「とりあえず団子持ってきたよ」
カナコがビニール袋からパックの串団子を取り出す。
「それ多分月見……」
いや、よく憶えていない。
パックには串団子が三本ずつ入っていた。
一本につき団子が四つ。
「だんご三きょ……」
「ちょっと待て」
なんかいろいろとダメな気がする。
「よく見てくださいよ、先輩!一本につき団子が四つですよ」
サヤが言う。
それじゃあ、とカナコが。
「だんご大か……」
「それもちょっと待てい」
諸問題が発生する。



