「お~い…ありす~??起きろ~ありす!!!!」

「ん――――うるさいよぉ、あと5分だから~」

「だーめ!!遅刻するぞ」

「…いやぁぁぁぁぁ―――――――!!!!」

幼なじみの藤崎大樹は毎朝私を起こしにくる。

正直言うとウザい…

「ホレ、遅刻は嫌なんじゃん??」

「違うし、お前が嫌なんだよ」

「…え?」

最悪だよ

全く、こんなやつが幼なじみなんて…

「ハァー…いいよ、早く学校行こう」

「…あぁ」

大樹は結構もてる。友達も好きだという子も

少なくない。

でも、私はそうは思わない。

何故かはわからないけど多分、好きになる

なんてことはないと思う。

「…す?ありす??」

「あ、ごめん。何?」

「何じゃないよ!学校着いたよ」

「…あ」

「じゃあな!」

「うん」

大樹は1組、私は7組。

クラスが違うのは嬉しい。

「ありす♪」

「あ!千恵ちゃん」

上谷千恵ちゃんも、私の幼なじみでクラスメイト

「なに??」

「今日も大樹と一緒に?」

「そーだよ、千恵ちゃんも家近いんだから、

一緒に行こうよ」

「でも、委員会あるし…」

「そっか…」

「ありすはいいなぁ」

「ん?なんで?」

「え…あぁ、何でもないよ」

「…?何か隠してない??」

「べ…別にッ」

「絶対隠してるね!!話してよ?」

「…う、うん」