たぶん、俺が聖華ちゃんをいいなと思ったのは、人と違う着眼点を持ってるから。
稜ちゃんにも、全然偏見とか持たずに仲良くなったって聞くし。
友也と一緒にいなきゃ、俺なんか女子に相手にもされない。
なのに、そんな俺のこと見ててくれる人がいたなんて。
「……ありがとう、聖華ちゃん」
「聖華でいいですよ。私も翼先輩って呼んでるんだし」
ニコニコと笑いかけてくれた彼女の笑顔は、今までにないほど胸が締め付けられた。
あ、俺……めっちゃ好きじゃん。
きっちり自覚したとたん、止められない衝動が湧き上がる。
ちょっとした路地裏に入ったとき、聖華ちゃんの腕を引っ張って抱き寄せる。
「ちょ、翼先輩…!?」
「……好き。ありがとう、本当に」
耳元で呟くように言えば、聖華ちゃんは抱きしめたままでわかるくらい顔を赤くする。
そっと離して見つめ合えば、あとはもう顔を近づけるだけ。
「んっ……」
こんなに幸せだって思ったこと、今までない。
「……私だって、大好きですよ」
こんなに真っ直ぐな目をした子に、出会ったことがない。
俺も、もっと真っ直ぐ聖華ちゃんを見つめていたい。
……友也になんか、負けない。
Fin.

