デパートを出て、聖華ちゃんを送るために彼女の家へ向かう。
「俺のこと、いつから好きなの?」
さっき“初めて見たときから”という言い方をした。
それが気になって聞いてみれば、恥ずかしそうに顔を背ける。
ちょっと躊躇ってる様子だったけど、意を決したという感じで話してくれた。
「……うちの高校に見学で来たときです」
「そんな前から!?」
「はい。……帰り際、たまたまグラウンドの横を通った時に見えたんです。
楽しそうで、幸せそうで、嬉しそうで、でも真剣な顔をしてボールを追いかけてる先輩を見て、一瞬で好きになりました。
絶対、ここ入学しようって。それで、絶対先輩と知り合いになろうって決めたんです」
2年前のことだけど、昔のことを思い出して懐かしむような表情で言う。
「こんな俺のこと、見ててくれる人がいたなんて……」
基本的に俺は、友也の後ろにいる人間だったから。
隣を歩いていても、みんなが見てるのは友也だったから。
聖華ちゃんの言葉が素直に嬉しかった。

