聖華ちゃんの提案によって訪れた稜ちゃんの家は、この辺じゃ有名な大豪邸。
……一度お邪魔してみたいと思ってはいた。
玄関先に来れただけでも、ちょっと嬉しくなった。
「すげっ……」
普段とはまるで違う雰囲気の稜ちゃんが出てきて、思わず声をあげる。
学校の制服着るだけでこんなに変わるもんかね…。
「うん、全然イケる」
ついそう言ってしまったけど、この姿で会ってたら、俺も本気で好きになってたかもしれない。
それから4人で歩いて、大型デパートへ入った。
前方で女子2人がわいわいしてるのを、俺らは並んで眺めてた。
「いやー、かわいいな、稜ちゃん。こうして見れば普通の女子高生だな」
「だね。聖華ちゃんも負けてないけど」
そんな会話をしながら後をついて回れば、途中で立ち寄った靴屋さんでぼそっと聖華ちゃんが呟く。
「私、靴欲しいんだよね……」
その言葉を聞いてないようなふりをしたけど、しっかりと頭に入れておいた。
何かの役に立つと確信があったから。

