栗崎の唇は首筋からつーっと顎を通って鎖骨を吸い上げる。
前につけられたばかりのものと同じシルシが薄目に見えて顔が火照っていく。
「んっ、」
思わず声を漏らしてしまうほどの刺激が体を巡った。
服の上から胸やお腹にキスを落としていくだけの栗崎に、どこか焦れったさを覚える。
「……っ栗崎…」
小さく名前を呼べば、ん?と顔を上げた。
何を言おうとしたわけでも無いけれど、一瞬だけ頭を掠めた考えに、自分でも驚く。
"キスしたい"
"栗崎が欲しい"
どっちも、うちであってうちでない。
どっちも、心のどこかでうちが思ったことだろう。
だけど、そんなこと口が裂けても言えなくて。
「なーに、稜ちゃん」
何もかも見透かしたような目で近づいてきた栗崎が目の前で視線を合わせる。
段々と距離が近づいて、口を開けば触れる地点で止まった。
……まただ。
また、焦れったさを感じた。
この気持ちはなんなんだろう。
うちの頭じゃ考えきれなくて、答えが欲しくて自分から唇を合わせた。

