しばらくして、下から香矢に呼ばれたから、鏡の前で華が見えないように隠す。
「…よしっ…」
見えなくなったのを確認してから、ダダダっと階段を降りて居間の襖を開けると、もうみんな揃っていた。
「遅ぇぞ、稜」
「お、悪ぃな。…始めっか」
香矢とおばあが並んで立っている目の前に、どかっとあぐらを掻いて座る。
「……ん?」
なんだかいつもより気配が多い気がして、パッと振り返った。
「あ?なんでお前らいんだよ」
「あ、あたしらこの作戦で三分割されたグループのリーダーになりましたんで」
中でも最年長の緒方が腰低めにそう言った。
「各リーダーたちにも聞いてもらって、ちゃんとみんなに伝えてもらったほうが効率的でしょ?」
クイッと首を横に倒して言った香矢の言葉に、あぁ、と納得する。
「じゃ、始めようか」
こうして、江戸前始まって以来3度目の大勝負が幕を開けようとしていた。
……ん?過去2度はなんだって?
そんなの、気が向いたら、ね。

