一体どれだけの間、こうして栗崎と見つめ合ったのだろう。
カチッという時計の音で、お互いハッと我に返る。
気まずそうに目を反らして、小さく"いらしゃい"と呟いた。
「……お邪魔します」
歓迎されてはいないんだろうけど、その言葉が嬉しくて、ついほほ笑む。
「座ってもいいか…?」
控え目にそう尋ねると、小さく二度、首を縦に振った。
座ると言っても、この部屋には栗崎の座っているソファ以外に座る場所がない。
…床に座ればいいのか。
そう思い当ったので、栗崎に半ば背を向ける形で座り込む。
うちが座ったのを確認して、栗崎もゆっくり腰を下ろした。
「どうしたの。なんかあった?」
わざとらしく明るい声で聞いてきた栗崎になんて返そうか迷う。
「なんかあったっていうか……あんだよこれから」
語尾が小さくなってしまうあたり、自分にも戸惑いがある。
なんて言おうか考えていると、視界の奥の方で影が揺れた。
次の瞬間、
「っ……」

