ゆっくり進んでいって差し出された手を掴む。
満足げに頷いた栗崎は、うちの手を引いて部屋を出る。
階段を降りて、綾村と聖華のいるリビングのドアの前に立つ。
「入って大丈夫だと思う?」
「……どういう意味だよ」
栗崎の質問に首をかしげる。
お前の家なんだから入ればいいんじゃねぇの。
「いや、ほら……。さっきの俺と稜ちゃんみたいなこと、してるかもしんないでしょ?」
「なっ……」
パッコーンと開いてるほうの手で栗崎の頭を殴る。
「仮にも人の家だろ!?そんなことするわけねぇじゃんっ」
栗崎に向かって怒鳴りながらドアを開ける。
もちろん、綾村と聖華は健全な姿でソファに座ってた。
「あ。お帰り、稜ちゃん」
「だからお前はっ___」
「なんで手、繋いでるの?」
栗崎が突っかかって行くのをさらっとスルーして、綾村はうちらの繋がれた手を指差す。
「べっ別に……」
うちの顔はきっとまた赤い。
「そうだ。……俺ら、付き合うことになったから」
得意げな顔をして、栗崎はうちと繋いだ手を上に掲げた。

