うちが栗崎を嫌いになんかなるわけない。
そりゃ、最初は顔見ただけで虫唾が走るくらい嫌いだったけど、今じゃどうしようもないくらい好きだもん。
プーさんと同じくらい、好きだもん。
「栗崎を嫌いになんかならねぇよ。なるわけねぇじゃん」
ちゃんと栗崎の目を見て、素直な気持ちをぶつけられた。
「稜ちゃん…」
栗崎はまたギュっとうちに抱きついて、嬉しそうに笑った。
もう抵抗する気もない。
こうしてる時間は、匂い、温もり、心臓の鼓動……。
栗崎の全てを感じられるみたいで幸せを感じる。
「付き合おっか。俺の理性がちゃんとしてるうちに」
また変態発言するけど、もうそんな栗崎も好きだと思えてしまう。
「……おう」
かわいくなんていられないうちを、栗崎はちゃんと分かってくれてる。
「顔赤いってば」
パッと離れて、うちの顔を覗き込みながらまたニヤっと笑う。
チュっと軽くキスして、出口の方へと歩いていくと、ドアを開けた。
「ほら、稜ちゃん。翼たちんとこ行こう」
昨日みたいに手を差し出して、思わず目を背けてしまうような笑顔で言った。

