しばらく沈黙が続いた。
もう一度ノックすると、中からいつもの栗崎の声で"どうぞ"と聞こえた。
まだ戸惑いながらもドアを開けると、驚くような広さの部屋が現れる。
でも、どこにも栗崎の姿は見えない。
「栗崎……?」
いすに座ってるわけでも、床にいるわけでもない。
部屋の中には、もうひとつ部屋がある。
あそこにいるのかな…?
そういえば、この部屋にはベッドが見当たらない。
もしかしたら、寝室なのかもしれない。
……なんて贅沢な部屋なんだろう。
またちょっと栗崎が羨ましく、悔しく思えてきた。
「入っぞ」
ぶっきらぼうに声をかけて、寝室と思われる扉を開けると、思ったとおり。
ベッドに腰掛けて、余裕の笑みを浮かべてる栗崎がいた。
「待ってたよ、稜ちゃん」
なんて言葉と共に。

