パッと離れて、栗崎に背を向ける。
目が泳いで体の体温が上昇していくのがわかる。
背中に視線を感じながらも、振り向くことはできないし、今目を合わせたらきっとうちは死んでしまう。
ホント、冗談じゃなくて。
心臓の音が周りに聞こるんじゃないかっていうくらいバクバクしてるし。
「キャっ」
思わず女子っぽい声を出してしまったのは、栗崎が急に後ろから抱きしめてきたから。
「なんだよっ……」
それでもまだ強がるうちは、本当に素直じゃない。
キスしといて、なんだって話だけど。
「まさか、キスしてくれるなんて思わなかった……」
「そ、そうじゃなくても、無理やりしただろっ」
「……その通りだけど」
囁くように言った後、小さく笑った。
「ホント、稜ちゃんかわいい…」
「かっかわいくなんか___」
「かわいいの」
うちの言葉を遮ってまで言って、もう一度かわいい、と呟いた。
より体中の体温が上がる。
今なら、言えるかな?
ちゃんと、素直になれるかな……。

