「ね、どこ行くの」
家を出てしばらく歩いたところで綾村と聖華に問いかける。
「え、別に何も決めてないけど」
「じゃ、学校でいろいろ話してたのは何」
「ただの世間話」
えぇ……。
絶対2人でなんか予定立ててるんだと思ってた。
「まぁいいじゃん。とりあえず、歩こう」
栗崎はうちの手を離すこともなく、むしろギュっと引っ張ってうちの右腕と栗崎の左腕がくっつくようにする。
「……あそこ、入ろうか」
綾村が黙ってたと思ったら急に口を開いて、町の近くにあるショッピングモールを指差した。
「いいねっ。なんかダブルデートって感じ」
どっちも付き合っちゃいないのに、デートもなにも……。
誰もそんな細かいこと気にしてないみたいだけど。
4階建てのショッピングモールは、みんな暇つぶしとか待ち合わせ場所によく使う。
そのせいか、うちらが入ったときも中はうるさいくらい人がいた。

