栗崎は、うちの家に来れるからか、テンションがおかしくなっていた。
「ねぇ、稜ちゃーんっ」
「ねぇじゃねぇよ。うるせぇから離れろっ」
うちの顔に栗崎の唇がくっつきそうなくらいの近さで栗崎はへらへらと笑う。
左手は栗崎の右手と繋がれているから開いている右手で栗崎の顔を押しやる。
本当は、このくらいの距離でもいいんだけどさ。
そんなこと、絶対言えないし。
「ほら、家そこだからっ」
栗崎の顔を少しでもうちから遠ざけようとまだもう少し距離のある真木家を指差す。
「お、久しぶりの稜ちゃん家」
語尾からはハート、オーラはキラキラ。
今にも駆け出しそうな様子の栗崎。
「稜、楽しそうだね」
「うん。友也も。あんな友也、見たことない」
聖華と綾村のそんな会話が聞こえて、思わず顔の筋肉が緩む。
そんなことしてるうちに、あっと言う間に真木家に到着。
「で。どうするわけ?まともな服、ないんだけど」
「私服じゃなくていいの」
「…は?」
「制服っ。うちの学校の」
「……はぁ!?」

