「稜ちゃーんっ!!」
廊下側に背を向けて、聖華と話しながら待っていると、廊下から奴の声が聞こえた。
「ぅわっ!?」
ギュッとうちに抱きついて、"待った?"と微笑む。
「待ってねぇよ。……離れろよ」
そんなうちらを眺めながら綾村もやって来ると、聖華は飛ぶように綾村の隣を陣取る。
2人で微笑を交わして、うちらの様子を眺めてる。
「稜ちゃーん」
頭に音符を浮かべながらちょこっと揺れる。
「わ、分かったから!!とりあえず、離れろ!!バカ!!」
頑張って栗崎の腕から逃げようとするけど、想像以上に力が強い。
「ほら、友也。早く行くよ?」
「……仕方ない、はいっ」
綾村の言葉に納得したのか、栗崎はやっと離してくれた。
「でも……はいっ」
栗崎はうちに向かって自分の手を差し出す。
「……はいっ?」
その手を眺めてそう聞き返す。
「はいっ、じゃない!!」
そう言って強引にうちの手を掴んだ。
……て、手繋いでる!?

