プログラム通り20分間のライブが終了すると、再び照明が落ち、幕が閉まる。


ステージから降りてきたハルたちは、とても満足そうだった。
笑い合い、拍手をし、仲間同士抱き合いもして、成功した喜びを分け合っている。


それぞれが舞台裏から去っていき、私とハルだけが取り残された。


「なあ、どうだった!?」


期待半分、不安半分に目を輝かせて尋ねてくるハル。

やっぱり子供みたい……いや、もしかしたら犬みたいかもしれない。

それが面白いから、つい意地悪を言いたくなる。


「やっぱり下手ッピ」

「嘘だろ!?」

「冗談に決まってんでしょー。本当……カッコ良かった」