君の目に映るもの

午後4時
まだ上にある太陽はギラギラと輝いている。その光の下、肌を焦がしながらー生懸命グラウンドを走りまわる野球部員たち。





それを校舎3階のベランダから眺めるあたしの背中には、冷たい視線がつきささっている。それに気付いていないフリをして外を眺め続ける。





これから彼に何を言われて何をされるのか、そんな事は分かっている。
いつものことだから。「平気だ」と何度も自分に言い聞かせているが、体は正直。さっきからずっと震えが止まらず、背筋には冷たい汗が伝う。