…朝から元気だなぁ。
私はそう思いながら支度を始めた。

「てゆうか…あんた忘れてるかもしんないけど…今日、入学式よ?」
…え?今、なんと…?

にゅ、入学式っ…!?
「な、なんで早く言ってくれなかったのよぉっ!?」
私は人間とは思えない程の速さで制服に着替え、軽くメイクをした。

「よくもまぁ、遅刻するかもしれないのにメイクなんか出来るわね…。」
美亜がグチグチ言ってるけど、そんなとこは気にしない!

メイクが終わり、ダーっと1階へ駆け降りると、そこにはお母さんがいた。
「あ、楓ちゃん、おはよっ!ご飯できてるわよぉ♪」
「お母さんおはよっ!今日ご飯いらないやっ!」
「そうなのー?じゃあこれお母さんが食べちゃうわねー?」
…自分の分のご飯食べておいて、まだ食べれるの…?
まぁいいやっ!早く行かなきゃ…!

「いってきまーす!!」
「気を付けてねぇー♪」
お母さん、語尾に“♪”をつけないでくれ…。
「ちょっと!私の事忘れてない!?」
…あ、忘れてた。
「ごめんごめんっ☆」