待ち続けて30分。


ようやくバスが来て切符をとりバスに乗ろうとすると

「すいません、お客さん。いま入り口ようのドアが開かないんで前の出口から乗ってくれませんか。」

とバスの入り口についているスピーカーからバスの運転手はそういった。

私達は前の出口から乗りバスの運転手を見上げた。





………!!!

「「美和子!!!」」
と私とタケルが叫ぶとバスの運転手は不思議そうな顔で

「美和子?美和子は俺の双子の弟だ。…いや、妹にしないとな」
と笑いながら言ってくる。
「「ふっ!双子!!?」」
とタケルとビックリしながら美和子の兄をみる。

開いた口がふさがらない。

夢には美和子しかでてなかったぞ!!

と美和子の兄を見ながらバスの座席に座った。

「俺の名前は勇次郎だ。」
あぁ、なんかその渋い顔にぴったりだ。

「美和子とはどこで知りあったんだ?」
と私達に聞いてくる。

タケルが「夢で会いました」
というと勇次郎は不快な顔で夢と聞き返してくる。

私はタケルを軽く叩きながら本当の話だけど信じてもらえそうにない。

「いや、遊園地の観覧車の管理をしていた美和子さんと知り合ったんです。私達観覧車に閉じ込められてそれで美和子さんと親しくなったんです。タケルはそのあとに美和子さんが夢にでてきたらしくて。」

と私がいうとそうかそうかと笑いながら頷いていた。