殴る。殴る。殴る。
自分の拳が痛かろうが気にしない。
金髪男の顔の所々から血が出てるのを見るとちっぽけなもんだ。
「な…んで…ただ告白…」
血が糊変わりになって顔中に土をつけた金髪が俺を涙目で見つめてる。
「断ったら調子乗んなって手を出してきたのはテメェじゃねぇか…」
「だからって…こんな…」
「だからってこんなにやるのは酷いってか?女に敗けといて何言ってんだ…テメェ、この高校を占めてるとか言ってたよな?じゃぁ今日から俺のもんだからよろしく」
俺は初めてこいつに笑顔を向けてやる。
「俺を…こんなにして……仲間が黙ってねぇぞ…」
今度は呆れた表情を作る。
「お前、新入生の女の子にボロボロにされかたら助けてよっとでも言うつもりか?馬鹿じゃねぇの?」
倒れてる金髪の腹を思い切り蹴り上げてやるとゴホゴホと咳き込んでる。
苦しそうな表情をしてる金髪の顔に自分の顔を近付けて一言言った。
「じゃぁ、南高校は俺、天城揚羽ので決定な?」
金髪はもう口がきける状態じゃないみたいだった。
「じゃぁな」
金髪を放置して自分の教室に戻ることにした。