「あん?何だ?」
「…ぅうん。何もないよ」
「で、依存症は治りそうか?」
「治すつもりないし。これからもやめるつもりないよ」
「あ、そう。まあ、傷つくのはお前だし、俺には関係ねーけどな」
「…はぁ。そうだね。じゃあ、帰ります。お邪魔しました、さようなら」
私は立ち上がると玄関へ向かって歩いた。
早く帰りたい。何か疲れたな。
「……待て」
おじさんは歩いてる私を追いかければ腕をぐっと掴んだ。
「…何?」
振り返れば
いつもの顔じゃないおじさんがいた。
真剣な眼差しを私に向けてる。
普通じゃない事が…分かるぐらい…。

