重い空気が漂い私は女教師と まともに顔が合わせられない。 「これを…」 沈黙を破ったのは 女教師だった。 差し出されたモノを見ると 一気に体に電流が走る。 心拍数が上がるのが 自分でも分かるぐらい…。 「………腕時計…」 「忘れ物を届けに来ただけだから」 女教師は去って行く。 腕時計…。 これは…二人の関係を意味するモノ…。 普通なら腕時計は外さない…。 体を重ねる事を意味する 忘れ物…。