気が付くと夜の10時になっていた。 私は上半身を起こし、隣なりで寝そべっている颯斗を見つめた。 「遅くなっちゃったね。帰るね」 「今日も帰るのか?もう遅いんだし、泊まってけばいいのに」 颯斗は上半身を起こし私を包み込む様に抱きしめる。 「もうー。お泊まりはしないって言ってるでしょ」 笑いながら抱きしめ返した後、服を着て鞄を取ると玄関へと向かった。