「いま帰ってきたの?遅かったわね」
「あっ、うん。ちょっと遅くなっちゃった」
「それで送ってもらったの?ごめんなさいね、送ってもらっちゃって」
なんて聞きながら、お母さんの視線は「いえ。気にしないでください」と隣で軽く頭を下げている蓮を興味深げにチラチラと見ていた。
「蓮くんよね?久しぶりねぇ、元気だった?」
そういえばお母さん。以前4人で遊んでいた頃に何度か蓮に会った事があるから、蓮の事を知ってたんだった。
「はい」
そう答える蓮に
「なんだか、またカッコよくなったわね」
と微笑みながら話すお母さんに、蓮は少し戸惑いながらも照れくさい表情を見せながら
「いえ…お久しぶりです」とペコリと頭を下げた。